釣りの帰途、ボート転覆し1人死亡・2人心肺停止…新潟
転覆し打ち上げられた船を調べる新潟海上保安部の潜水士(13日午前9時36分、新潟県胎内市桃崎浜で)=小林雄一撮影 13日午前7時40分頃、新潟県胎内市桃崎浜にある「荒川マリーナ」沖約…
転覆し打ち上げられた船を調べる新潟海上保安部の潜水士(13日午前9時36分、新潟県胎内市桃崎浜で)=小林雄一撮影
13日午前7時40分頃、新潟県胎内市桃崎浜にある「荒川マリーナ」沖約30メートル付近で船が転覆していると110番があった。新潟県警のヘリが約1時間後に近くを漂流していた同県村上市鳥屋、会社員斎藤幸市さん(53)を救助したが、まもなく死亡が確認された。
同日昼過ぎに、船に乗っていたとみられる男性2人も相次ぎ海岸に打ち上げられた。新潟海上保安部によると、いずれも心肺停止状態。胎内署で身元確認を急いでいる。船には3人が乗っていたという。
同署や新潟海保によると、転覆したのは長さ8・3メートル、幅2・4メートルのプレジャーボート。同日午前5時頃、3人は仲間の船1隻と共に、荒川マリーナ付近を出た後、釣りを終えてマリーナに戻る途中だったとみられる。
新潟地方気象台によると、事故当時の天候は曇りで、現場付近では風速1メートル程度の弱い風が吹いていた。波の高さは1メートル前後だった。
(2009年6月13日13時30分 読売新聞)
シベリア抑留死4万6300人の名簿、自費出版大賞に
今年度の自費出版大賞を受けた著作を手にする新潟県糸魚川市の村山常雄さん
新潟県糸魚川市の元中学教員、村山常雄さん(83)の著書「シベリアに逝(ゆ)きし人々を刻(こく)す」が、655編の応募作から今年度の「日本自費出版文化賞」大賞に選ばれた。
シベリア抑留中に死亡した日本人のうち約4万6300人分を10年がかりで名簿にまとめたもので、審査委員長の歴史家、色川大吉氏から「数十年の労苦で刻んだ、日本の出版の歴史に残るような記念碑的な作品」と高く評価された。
村山さん自身、第2次大戦後の4年間、シベリアに抑留された。1969年、20年ぶりにシベリアを訪ね、かつての戦友たちの草むす墓地を見つけ、「名を残すことで亡くなった戦友を弔おう」と決意した。
その後、墓参や調査で10回訪問。70歳を機に始めたパソコンを使い、ライフワークとして、約10年かけて抑留死者名簿を完成させた。うち約3万人は原資料のカタカナのほか、分かりやすいように漢字名も特定して併記した。
2005年夏からインターネットのホームページで名簿を公開した。この功績で06年3月、第40回吉川英治文化賞を受けた。
名簿公開の反響は大きく、書籍化を求める声が高まった。老後資金約1000万円を投じ、07年7月、重さ約2キロ、1000ページを超える大作を世に出した。
同年、新潟出版文化賞の選考委員特別賞に輝いた。「全国的な評価は」と、日本自費出版文化賞に応募したところ、今月2日の最終選考会で見事、大賞に選ばれた。
シベリアに抑留されて亡くなった元日本兵は、政府見解で約5万5000人。実際の犠牲者数は6万〜9万人ともいわれる。「名簿に載らない死者はまだたくさんいる。新たに判明し、補充すべきこともある。まだまだ終わりじゃない」。生きている限り、一人でも多くの死者を突き止めたいとの思いは募るばかりだ。
同書はB5判、7500円(税込み)。問い合わせは村山さん(0255・66・2230)へ。
(2009年6月10日07時27分 読売新聞)
法廷からの報告(2)真相解明、どう変わる
「核心のみ」で時間短縮 迅速化偏重にクギも あいりちゃんが殺害された場所について、1審判決は、アパート2階右端の被告の部屋か、1階階段付近か特定しなかった(2005年12月、広島…
「核心のみ」で時間短縮 迅速化偏重にクギも あいりちゃんが殺害された場所について、1審判決は、アパート2階右端の被告の部屋か、1階階段付近か特定しなかった(2005年12月、広島市安芸区で)
「ええ?」。昨年12月9日、広島高裁。判決主文が読み上げられた瞬間、法廷にざわめきが広がった。
小学1年の木下あいりちゃんが2005年11月に殺害された事件で、殺人や強制わいせつ致死罪などに問われたペルー国籍のホセマヌエル・トレス・ヤギ被告(36)の控訴審。高裁は、「審理不十分」を理由に無期懲役の1審判決(求刑・死刑)を破棄し、広島地裁に裁判のやり直しを命じた。
1審は「裁判員裁判のモデルケースにしたい」との弁護側の希望を受け、初公判前に争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きが行われた。公判は、5日連続の集中審理を経て、51日で判決に至ったが、一転して振り出しに戻ってしまった。
「こんなことなら、もっとしっかり1審で審理してほしかった」。高裁判決から時がたつにつれ、あいりちゃんの父、建一さん(41)には、割り切れない思いが募る。弁護側が上告し、裁判は長期化の様相を深めている。
◎
高裁が最も問題としたのは、地裁判決が犯行場所を特定しなかった点だった。
実は捜査段階で、ヤギ被告は特定につながる供述をしていた。しかし、公判前整理手続きで検察側は供述調書の内容を的確に示さず、地裁もそれをチェックしないまま、調書も証拠採用しなかった。「まことに不可解」。高裁は、検察の不手際と地裁の訴訟指揮を厳しく批判した。
1審で弁護側は、不当な取り調べで調書が作成された疑いがあると主張する構えを見せた。このため、調書を証拠採用するには取調官や通訳人の尋問が必要となり、集中審理の日程が崩れる可能性があった。
「(審理の迅速化に向け)まるでレールが敷かれているような感じで、『脱線しちゃいけない』という意識がみんなにあったように思う」と、1審弁護人の今枝仁弁護士は振り返る。
一方、司法関係者の間では、高裁の判断を疑問視する声も出ている。
ベテラン刑事裁判官の1人は、「犯行場所が特定できても無期懲役の量刑が変わるかは疑問だ。量刑に影響しないのであれば、犯行場所を特定する必要があるのだろうか」と語り、地裁の判断に理解を示す。
◎
公判前整理手続きは、05年秋の刑事訴訟法改正で導入され、裁判員裁判では実施が義務づけられている。裁判の迅速化には欠かせないが、争点や証拠を絞り込みすぎて審理が粗雑になっていると、批判されるケースもある。
森本貞義被告(73)に懲役18年(求刑・懲役20年)を言い渡した山口地裁は、公判前整理手続きで、殺意の立証のために検察側が証拠請求した被害者の傷の深さなどを示す写真撮影報告書や診察した医師の調書などを採用しなかった。広島高裁は昨年9月、「審理不十分」を理由に、地裁に裁判のやり直しを命じた。
◎
「真相の解明は審理期間の短縮以上に重要」。最高裁は今月、裁判員制度導入に向けて実施された過去の模擬裁判を分析した報告書で、スピード審理に偏りがちな傾向にクギを刺した。
ただ、刑事裁判官の間では、裁判員裁判では「真相解明」のあり方も変質を迫られるとの認識が広まりつつある。「国民の負担を考えると、有罪・無罪や量刑の判断に影響しない真相解明には時間をかけず、事件の核心部分を認定しなければならない」と、ある裁判官は説明する。
迅速化と真相解明。時に相反する二つの要請をどう両立するかが問われている。
(2009年1月28日 読売新聞)
プレゼント:「涙が流れる一行」を10人に
プレゼント:「涙が流れる一行」を10人に ジョルダンより発売中(1260円)。著者・斎藤孝氏が名作と言われる日本文学、詩歌からよりすぐった一行を紹介。単なる作品論ではない名解説に感動す…
プレゼント:「涙が流れる一行」を10人に
ジョルダンより発売中(1260円)。著者・斎藤孝氏が名作と言われる日本文学、詩歌からよりすぐった一行を紹介。単なる作品論ではない名解説に感動する。私たちが忘れかけていたものを教えてくれる「泣ける」一冊だ。応募ははがきに〒住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記の上、〒160−0022 東京都新宿区新宿2の1の9ジョルダンブックス プレゼントM係まで。締め切りは10日(水)消印有効。発表は発送をもって。
毎日新聞 2009年6月3日 東京朝刊
劇団四季が東京・大井町に新劇場
都内でも4例目の感染、全国で384人に
新型インフル 東京、千葉、愛知の3都県で1日、新型インフルエンザの新たな感染者が計4人確認された。2日午前1時現在、全国で確認された感染者数は384人となった。 東京都では、留…
新型インフル
東京、千葉、愛知の3都県で1日、新型インフルエンザの新たな感染者が計4人確認された。2日午前1時現在、全国で確認された感染者数は384人となった。
東京都では、留学先の米ニューヨークから一時帰国していた女性(29)について、新型インフルエンザの感染が確認された。都内での確認は4例目。都の発表によると、女性は5月29日に帰国し、墨田区内の家族宅に滞在していた。
千葉県では、成田空港内の飲食店従業員の女性(19)(成田市)の感染が確認された。女性は先月30日に感染が確認された、空港内勤務の女性感染者の濃厚接触者だった。
同県の発表によると、この2人の女性は、ともに乗り継ぎ客らが入る「制限区域」で働く友人だが、店舗は別だった。2人は先月28日、都内で演劇を観賞した。
愛知県では、大口町の40歳代主婦と、日進市の20歳代主婦の2人の感染が確認された。愛知県での確認は初めて。県健康福祉部の発表によると、40歳代主婦は先月20日からハワイに旅行に行き、20歳代主婦は同25日から米フロリダ州オーランドに滞在していた。
(2009年6月2日01時55分 読売新聞)